2013年4月30日火曜日

ホピの予言(いにしえよりの警告)




マサウウは、注意と監視を怠らないようホピに言った。
そして、彼ら自身を守るために、特に注意した事柄がある。
それらの思慮ある注意を見ると、我々も実行すべきものであることが分かる。

以下にあげたのは、古老たちが頭を剃ったホピ(※古き伝統を守るホピの一派)に、特別に与えた警告だ。

これらの警告は『テックア・イカチ』という会報から抜き出したもので、有名な「聖なる石版の指針」としてホピに伝えられたものだ。
この石版に書かれた事柄が現実に起き、それがホピに伝えられたのが何と一千年も前であることは、まさに驚くべきことだ。





「選択は慎重に」

目新しいもの、便利なものがやってきた時は、注意して選択し、有害なものを最小限に止めなければならない。
 どちらの道を選ぶのか - 物質文明か、創造主の道か。
時が過ぎるとともに、創造主とその魂の教えへの誓いを忘れることがないように注意せよ。
もし忘れたなら、それは偉大なる創造主を見捨てた印となる。

「誘惑を避けよ」

誘惑が来た時の状態と、それによってどうなるかをよく考えよ。
マサウウが2人居たことを思い出し、それぞれがどんな性質を持っていたかを思い出せ。
誘惑は常に人を欺くための皮をかぶっている。
正体を隠すために。
しかしこれは誘惑の一面でしかない。
生活を壊すもの、災難に巻き込むもの、問題を起こすものに誘惑されてはならない。

たとえ誘惑が悪いものと分かっていても、人間の欲は深く、制御するのはむずかしい。
価値観の違う世界に踏み込めば、誘惑は我々を弱める。

誘惑を避けることは、生き残るためのカギとなる。
もしお前が新しい変化から逃れられなかったら、変化を賢く利用せよ。
変化によって価値ある生活を壊されないように。

誘惑は危険だ。
それは破壊を意味する。
前の世界は全て誘惑によって破壊された。
現在の世界に災難をもたらし、息つくひまもないようにしたのは、このせいだ。
魅力に輝き、富を約束すると誘いかけるものは、全て誘惑だ。

誘惑に乗ったからといって、今すぐには悪くならないかもしれない。
しかし、着実に下降線となり、ひいては死をもたらすのだ。

ホピの智恵は、我々は「ビーズの糸のように」つながっていると言う。
時と共に、人々は自ら糸を切って、真の命の絆を断ち始めるのだ。
歓びと富の誘惑のたびに、糸についたビーズの数が減ってくるのだ。
命の絆にしがみつき、マサウウと大霊の定めた運命に従う、強い心を持った者たちがほんの一握りになってしまうまで、糸はどんどん短くなってゆくのだ。
これらの者たちが、最後まで糸にしがみついていることができたら、大きな歓びがもたらされるだろう。
それは、生命の平和のために大地を清めることになるのだ。

しかし、もしそれができなかったら、偉大なる創造主が自然の脅威をもって我々に報いることになるのだ。

「落とし穴を避けよ」

我々は、生活が楽になると考えて、落とし穴にはまることがよくある。
それは我々の心と強さを流し去ってしまう穴とも言える。
世界の指導者たちは、人をだますことを当たり前としている。
便利な生活スタイルは、しばしば誤った道を招く。
現代文明は地球と宇宙の自然の秩序、バランスを保つものではない。

落とし穴は生きることの真実を教えてくれる。
例えば、人生はいつもバラ色ではないということを。

「年寄りの話を聞け」

古老たちの話を聞けば、聖なる規律と信仰が大切なことが分かる。
かつてホピは賢く生きるために、古老たちから智恵と知識と予言を学んだ。
世の中の急激な変化で、それらをもう誰も聞かず、見ず、分かろうとしないことは残念なことだ。
しかし今でもそれらの智恵は幸福と健康のカギであることに変わりない。

進歩派、伝統派、いずれのホピ族も、この大地での長い歴史の中で、今最大の危機を迎えている。
今こそ全ての村のホピが、古老たちから授かった「予言を思い出し、予言に従うべき」時なのだ。

それこそがこの世界で生きるための教訓であり、指針であり、歴史の資産なのだ。

「自給自足せよ」

自給自足することによって、他人に頼らずに生き残ることができる。
食料をスーパーマーケットに頼らず、会社の給料に全面的には頼らないことだ。

いつか白人の文明が崩壊してしまったら、どうするのだ。

「常に先を見よ」

今まで自分の身に起こったことをじっくり思いだし、これから何が起きるか予測せよ。
予測できたら、次はそれにどう対処するかを考える。
いにしえのアメリカ先住民たちは、季節ごとの儀式を行うことによって、自ずと先のことを考えるようになっていたので、いつも準備ができていたのだ。
もしあなたがホピの儀式を順を追って行ったなら、それが将来への準備であることが判るだろう。

ホピはそれらの儀式を行う時、創造主、マサウウ、母なる大地その他の神々に祈りをささげ、導いてもらったのだ。

「いにしえの教えを行動規範とせよ」

我々はいにしえの教えを、失敗を避けるための行動規範とすることができる。
我々は自らの行いによって、結果が善きにも悪しきにもなりうることを学んだ。

いにしえ人たちは、これまでに人類は少なくとも3回の破局を迎えたが、それらは全て人類が犯した同じ過ちによって引き起こされたのだと言う。

「大自然と魂の法を守れ。生けるもの全てを尊重せよ」

我々は大自然と魂の法を守ることを最優先しなければならない。
人は自分たちは何も悪いことはしていないと言うが、彼らは自然と人とのつながりを破壊しつつある。
世界各地で起こっている災害がその証拠だ。

我々は心ない行為や、自分さえ良ければいいという勝手な考えで、母なる大地を痛め続けてきた。
いにしえの父たちの警告を聞かず、自らを破滅に導きつつあるのだ。
我々はそれを深く恥ずべきなのだ。

これを聞いたほとんどの人たちが心を痛めるだろう。
しかし彼らが自分たちを見つめ直し、一握りの善き人々の生き方に立ち戻り、来るべき世代のためにこの世界を残すことを望む。
人は、未来につなぐ心を持った大霊との調和なくして、自然とのつながりを保つことはできない。

白人たちはエコロジーという言葉が全てを解決し、地球や全ての物が永遠に存在すると思っているが、太陽はひとつしかないのだ。
月も地球も同じだ。
もしそのうちどれかひとつでも破壊されたら、自然のバランスを元にもどすことは不可能となる。

我々の先祖は生き残る智恵を口から口へと伝え、生きるもの全てを尊重せよと言ってきた。
なぜなら我々全ての生き物はひとつであり、ひとつのものから造り出されたからだ。
我々は生き残るための正しい方法を忘れたように見える。
生き残る代わりに、守りの姿勢になっている。
我々は荒廃に向けて着実に坂道を転がり落ちている。

いま一度、立ち止まって周囲を見渡せ。
もしそこに古くて乾いてしまった根っこが見つかったら、つかまって支えにするのだ。
光明が見えるまで。

「他人を支配しようとするな」

他人に責任を押しつける行為は、この惑星から魂のエネルギーを流し去ってしまい、全ての地と生命に大きな厄災をもたらす。

他人を支配しようとするな。魂は全ての者に宿っているのだ。

「偉大なる創造主に与えられた生き方に満足せよ」

偉大なる創造主の命に従うことを善しとせよ。
その光は我々の眼をくらますことなく、混乱に陥れることもない。
その光は道を明るく照らし、偉大なる智恵を手に入れ、人間らしい生き方ができるように導いてくれるのだ。

この大地で偉大なる創造主と大霊の掟に従って生きる時間は、まだ残されているはずだ・・・おそらく。





これが我々が求めるものだ。我々の生活が、現代人が造った方向に向かいつつあることを大変残念に思う。
潮が高まってきている。その潮が高潮となって我々を流し去ってしまうのは、そんなに遠い先のことではないだろう。